Xenoma、wearHealth、DFKIは共同で、磁気探知器を使わないスマートウェアを開発
日本、東京 / ドイツ、カイザースラウテルン – ゼノマ、カイザースラウテルン工科大学(TUK)の研究グループであるwearHealth、およびドイツ人工知能研究センター(DFKI)は、提携によってスマートアパレルと高度なモーションキャプチャ技術とを組み合わせ、ウェアラブル・センサーをスポーツ、ヘルスケア、産業など幅広い分野に応用することを目指すと発表しました。ゼノマのスマートアパレル「e-skin」と、wearHEALTHとDFKIのソフトウェア技術を融合させることで、現在、世界でも最も進んだモーションキャプチャ・ソリューション・デモンストレーションを生み出すことが可能となります。この革新的なコンセプトは、近々ラスベガスで行われるCESの場で紹介されることになっています。
このシステムは、DFKI とwearHEALTHが開発したセンサキャリブレーションと、磁力計を使わないモーションキャプチャによる動作計測法を、普段の生活で着用できるゼノマのスマートアパレル「e-skin」と組み合わせたものです。リハビリテーションやスポーツ分野に加え、現場での安全確保など、詳細かつ安定したモーションキャプチャを要する場面での活用が期待されます。
連携の第一歩として、ゼノマは6軸IMUを搭載したスマートパンツを開発しました。簡単に着用でき、ユーザーが繰り返す様々な種類の素早い動きを継続的に追跡することが可能です。さらにこのソリューションは、ユーザーの動きを妨げず、機械や設備といった磁場環境にも左右されません。これは製造現場で着用する場合に特に重要な意味を持ちます。
wearHEALTHを率いるガブリエレ・ブレーザー(Gabriele Bleser)博士は、「ゼノマのハードウェアは、センサー技術と衣服の素晴らしい融合を示すもので、知能技術を実際に毎日使う普段着のように着ることができます」と言います。
ゼノマは、スポーツやフィットネス、労働者の安全確保、リハビリテーション分野など、すでに様々な分野のプロジェクトに携わり、ドイツの提携先の計測技術を、自社製品をはじめ他の提携パートナーの技術や製品とも融合させることを計画しています。「共同研究は、研究によって生み出された新たな革新技術をただちに応用に結び付け日常での活用に繋ぐというすばらしい機会を与えてくれます。それらの製品は市場に投入され、その革新技術をもとにさらに多様な活用法が開発されていくのです。」と、DFKIのビジョン拡大研究部(Research Department Augmented Vision)部長のディディエ・シュトリッカー(Didier Stricker)教授は語っています。
「wearHEALTHは他社と異なり、磁力計を使わないトラッキング法を開発し続けています。磁力計を使っていないため、環境に左右されることなくどこでも利用できるのです。今回の提携は、市場や作業現場での大きなニーズを生み出すと確信しています。」と、ゼノマの共同創立者でCEOの網盛一郎氏は言います。「ゼノマの『e-skin』は日常生活で利用することを念頭に開発されました。wearHEALTHとDFKIの技術のおかげで、アスリート、リハビリ中の人々、工場で働く人々などをそれぞれのニーズに応じて支援することができるようになります。」
この提携によって生まれたスマートパンツは、2019年1月8日から11日まで、ネバダ州ラスベガスで開催されるコンシューマー・エレクトロニクス・ショー(CES)のゼノマのブースに展示される予定です。ゼノマのブースの位置はSands Expo 2階 #44206になります。
さらに詳しく:
動画: ゼノマのe-skinパンツによる磁力計を使わない下半身のトラッキング
wearHEALTH(TUKカイザースラウテルン工科大学)について
学際的な研究グループであるwearHEALTHは、DFKIのビジョン拡大部門とTUKカイザースラウテルン工科大学の科学者たちによって2014年に創設され、連邦教育・研究省(BMBF)から5年間の資金提供を受けています。ガブリエレ・ブレーザー博士とベルトラム・テイツ(Bertram Taetz)博士の指導の下、wearHEALTHでは健康管理やリハビリテーションに利用できるウェアラブルディバイスの研究と開発を行っています。携帯した状態で自動設定で動きを計測・分析して、正確で客観的な情報を提供することをめざしています。
Xenomaについて
ゼノマは、スマートアパレルを用いたシステム統合を専門としています。同社の、伸縮性のあるエレクトロニクス技術である布状電子回路基板(PCF)を用いたスマートアパレルブランド「e-skin」は、普段着として使える着心地のよさを実現しています。2015年11月に東京大学からのスピンオフとして設立され、日本のアパレルメーカー及び商社などと提携しているゼノマは、e-skinの製品を通じて人間と機械の究極のインターフェースを実現することが可能です。ゼノマは多くの産業や部門にわたって事業を実施しており、すぐに実用に移せるスマートアパレル・システム・ソリューションの設計、開発、製造を行っています。
e-skinテクノロジー・ブランドについて
ゼノマの「e-skin」は、軽量で、快適で、耐久性があり洗濯機で洗える多面的なセンサーインフラを自由に作ることのできるスマートアパレル・テクノロジー・ブランドです。e-skinのラインナップには、提携企業との協力から開発された製品や独自に開発された製品などが含まれます。各製品は、スポーツやフィットネス、エンターテインメント、乳幼児や高齢者の見守り、労働者の安全管理、睡眠モニタリングなどの用途に合わせて、それぞれ異なる機能性、フォームファクター、およびデザインを提供しています。
ゼノマのプレス窓口:
株式会社Xenoma
取締役経営企画部長
富取祐香
〒143-0013 東京都大田区大森南4-6-15-303
Phone: +81 3 5735 4622
Email: yuka_tomitori@xenoma.com
Website: https://xenoma.com/
wearHEALTHの問い合わせ先:
Gabriele Bleser
Head of junior research group wearHEALTH
Technische Universität Kaiserslautern
Gottlieb-Daimler-Str. 48
67663 Kaiserslautern
Phone: +49 631 205 3327
Email: bleser@cs.uni-kl.de
Website: www.wearhealth.org
DFKIの問い合わせ先:
Christian Heyer
Head of Corporate Communications DFKI Kaiserslautern
German Research Center for Artificial Intelligence (DFKI)
Trippstadter Straße 122
67663 Kaiserslautern
Phone: +49 631 20575 1710
Email: Christian.Heyer@dfki.de
Web: www.dfki.de