人工知能(AI)とヒト:多文化的視点から見た科学とフィクション
【締切: 2021/09/20】アレクサンダー・フォン・フンボルト・インターネット・社会研究所、ベルリン日独センター(JDZB)及び早稲田大学は、2022年5月12日〜13日にベルリンで開催される「日独カンファレンス 人工知能(AI)とヒト:多文化的視点から見た科学とフィクション」での発表演題を募集しています。
人工知能(AI)を巡る議論は,実際のAI技術のリアリティと,将来的な期待や予想のようなフィクションが,入り混じった形で行われています。AIは人間よりもずっと速く学習し,自律的な判断を行い,情報を処理できるようになると思われており,これは期待と不安の両方につながっています。AIが,人間の意図とは異なる意図を持つようになった時,何が起きるのでしょうか?
科学とフィクションの境界は,急速に曖昧になりつつあります。何が事実で,何が想像なのでしょうか?そもそもそのような区別をつけることは可能なのでしょうか?AI分野における技術の進歩や革新は,しばしば小説,漫画,映画,テレビなどの大衆文化からの影響を受けています。技術に対するイメージは,政治やビジネス,ジャーナリズム,宗教,民間社会,倫理,研究などの様々な観点からの議論も引き起こします。そのような中で生まれた,先進技術に関するフィクションや可能性,シナリオは,新しい技術に対する希望やリスク,解決方法や期待などを,社会に再度投げかけることになります。さらに重要なことに,AIやロボットに代表される知能をもった(あるいは何かを感じることのできる)機械に関する議論は,意識や自由意志,自律性,我々ヒトがどのように思考し,行動し,感じているのかという根本的な問題を書き換える可能性も持っています。
テクノロジーとヒトに何を想像するかは,必ずしも世界共通なものではなく,文化によるところも大きいことは明らかです。したがって,AIとヒトの関係性をより深く理解するために,比較文化的な視点をは有用だと思われます。異なる文化圏における概念,イメージ,表現,語られ方に焦点を当て,第一弾となるこのカンファレンスでは,科学とフィクション,東アジアと西洋という2つの軸での比較を行うことで,AIを含む先端技術の多様な様相を理解することを目指します。
【テーマ例】
例としては,以下のようなテーマで演題と論文を募集しますが,必ずしもこれらに限定するものではありません。
- AIやロボットの機能や意味とは何か
- 科学はどのように大衆の持っているAIイメージに影響を受けているか
- 自然-人工の関係は,どのような文化的差異と関連しているのか。
- ロボットなどのヒト代用物の歴史的経緯はどのようなものか。
- 異なる文化的・概念的歴史は,現在や将来のAIについて何を教えてくれるのか。
本公募に関する詳しい情報は以下のサイトをご覧下さい。