「どうする!?エネルギー大転換」
ドイツ発の展覧会「どうする!?エネルギー大転換」が、2020年1月17日から2月27日*まで日本科学未来館(東京)で開催されました。
本展はもともと2017年にドイツ博物館(ミュンヘン)で開催されたもので、ドイツ国外初の開催となった今回、11,205名が来場しました。日本科学未来館とドイツ博物館が主催のもと、DWIH 東京が共催として支援を行いました。
本展は体験型の展覧会として、政策決定ゲームを楽しむことができます。来場者は政治家になったつもりで、国にとって最適なエネルギー転換政策を決定する責任を担います。政策を決めるにあたり、会場には10のテーマが設置され、それぞれ解決すべき政治的問題が提示されています。来場者は、入場時に手渡されるカードに選んだ政策を記録すると最後に診断が行われ、「環境保護タイプ」「科学技術タイプ」などの自身のエネルギー転換のタイプが分かります(オンラインツアー:https://youtu.be/V6bOUk_WB80)。
また本展では、関連イベントとして日独ミニシンポジウムと電気・家・車の選択に関するトークセッションが開催されました。トークセッションは、新型コロナウイルス対策としてオンラインでの開催となり(動画はこちら)、政策決定ゲームの日本とドイツでの結果が比較されました。ドイツでは、1年9ヶ月の開催期間中に93,246名の来場者が政策決定ゲームに参加し、日本は38日の開催期間中、5,493名が参加しました。とりわけ、原子力政策について日本とドイツの回答に違いが見られ、ドイツでは53%が原子力発電を完全に廃止すべきと回答した一方、日本でその選択をした参加者はわずか28%でした。さらに、発電所からの二酸化炭素排出量の削減についても異なる結果となりました。日本は天然ガスへの補助金を選択した人が最も多かった(42%)のに対し、ドイツでは炭素税の導入が最も多く選ばれました(トークセッションでの投票結果発表は動画57分から:https://www.youtube.com/watch?v=xpzWwRSk9jA&feature=youtu.be )。
*当初、展覧会は3月29日までを予定していましたが、新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため、早期閉幕となりました。