ワークショップ「災害に強い都市の共同デザイン」が開催される ―ドイツ 科学・イノベーション フォーラム 東京が支援
2012年10月1~2日に東京で、国際専門家ワークショップ「災害に強い都市の共同デザイン」が、東京大学、キール大学、ボン大学、ヴュルツブルク大学の共催およびDWIH 東京の支援で開催されました。
自然災害が都市の密集市街地に対してどのような被害をもたらすかについて、日本では既に何度かの経験があります。例えば、重要なインフラの破壊、医療システムや水、電気供給の不足、家計や食糧供給への悪影響による社会経済体制の混乱、交通や通信の遮断、建物密集による救助および被害拡大阻止の困難さなどが挙げられます。
適切な防災システムと予防措置によって、自然災害に対する社会の脆弱性を減少させることができます。この場合、どのような要因が重要なのでしょうか。レジリアンスと呼ばれる、ある空間および住人の回復能力をどうしたら具体的に高めることができるのでしょうか。まさに今日的な、社会全体にとって重要なこれらの課題がワークショップで取り上げられました。さまざまな分野の専門家が意見交換し、現在の防災対策の長所と短所を多角的に分析しました。
東京大学で行われたこのワークショップでは、さまざまな専門領域や文化における経験が話し合われたほかに、主に新たな空間および防災のコンセプトが探求されました。さらに、いくつかの防災・災害関連の場所を訪問し、特に東京臨海広域防災公園と池袋防災館では日本の防災運営の実例を見学しました。ワークショップの結果に基づいて、専門家チームは、フランスやトルコのパートナーと共同で、日欧研究プログラムCONCERT-Japanに向けた研究申請に取りかかっています。
ワークショップ参加者
· Alexander Fekete (ヴュルツブルク大学、地理学者)
· Gabriele Hufschmidt(ボン大学、地理学者)
· Hiroshi Ichikawa(海洋研究開発機構、海洋学者)
· Tomohiko Kawamura(東京大学、生態学者)
· Atsushi Koresawa(総務省 防災担当)
· Atsushi Tsuda(東京大学、農学者)
· Yoshihisa Ueda(シーマ・ラボ・ジャパン社、危機管理マネージャー)
· Mitsuo Uematsu(東京大学、地球化学者)
· Juergen Weichselgartner(キール大学、地理学者)
お問い合わせ先
Juergen Weichselgartner
Universität Kiel, Geographisches Institut
Tel.: +49-152-2717-2585
E-Mail: juergen.weichselgartner@gmail.com