フェムテック ― イノベーションによるエンパワーメント?
日本、ドイツ、そして世界中で「フェムテック」と呼ばれる「女性の健康面での課題をテクノロジーで解決する製品やサービス」の分野が急成長しています。何十年にもわたって女性の身体特有の健康問題が体系的に見過ごされ、タブー視さえされてきた後、今ようやく「フェムテック」(Femtech = female technology)と名付けられた多彩なイノベーションを目の当たりにするようになりました。日本およびドイツにおける「フェムテック」では生理、妊娠、更年期などもっぱらシスジェンダー女性(生まれたときの体が女性として診断され、自身も女性だと思っている人)のリプロダクティブヘルス(生殖および性)関連トピックが取り上げられています。
しかしながら、ジェンダーイノベーション分野の科学者や研究者は、生殖を超えた広い意味でのジェンダーやセックスに目を向ける必要性を説いています。たとえば、男性の標準的な体格に合わせて設計されたエアバッグや、ジェンダーで及ぶ影響が異なる医薬品、ジェンダー差別を強化する偏ったアルゴリズムなど男性が使用することを前提として設計される製品は、結果として女性を危険にさらしているのです。
このような背景においてフェムテックはどのような役割を果たすことができるのでしょうか。タブーを破ることで女性に力や自信を与えているのでしょうか。フェムテックの担い手は誰で、どのような教育やキャリアを経て、成功するイノベーションを達成しているのでしょうか。本シンポジウムではジェンダーイノベーションや女性キャリア開発分野の専門家とフェムテックイノベーターが一堂に会し、フェムテックとはなにか、女性のエンパワーメントとジェンダー平等にどう貢献できるのかについて議論します。
日時:2022年3月24日(木)日本時間17:00~19:00
言語:日本語/英語(同時通訳あり)
関連情報:日独で進むフェムテック拡大の動きについての記事はこちら
録画(日本語):https://youtu.be/Af1Ok_-nZ_U
録画(英語):https://youtu.be/yrHaZ9NLX8s
イベント情報
2022年3月24日, 17:00 から 19:00まで
オンライン
主催者: ドイツ 科学・イノベーション フォーラム 東京(DWIH東京)、ベルリン日独センター(JDZB)
プログラム
【ご挨拶】
ユリア・ミュンヒ
ベルリン日独センター(JDZB)事務総長
ドロテア・マーンケ
DWIH東京 ディレクター
【パネルディスカッション】
司会:
ラウラ・ブレーケン
DWIH東京 プログラム・マネージャー
渡辺美代子
科学技術振興機構副理事、ダイバーシティ推進室長
二コラー・マールスデン
ハイルブロン大学情報学部教授、テクノロジー・ダイバーシティ・機会均等コンピテンスセンター副理事
杉本亜美奈
fermata株式会社CEO兼代表取締
ペギー・ライヒェルト
XbyX – Women in Banlance CEO兼代表取締役
カリーナ・ヴォリセク
シャリテ・ベルリン医科大学健康科学研究所 、中核施設 デジタル医療とインターオペラビリティ研究員
DWIH東京のニュースレターでは日独の研究・イノベーション関連の最新ニュース、公募、イベントなど様々な情報を提供しています。日本語のニュースレター登録はこちらから