ドイツ工学アカデミー評議会議長ヘニング・カガーマン博士が受賞
現実世界とデジタル世界を結び付ける概念「Industrie 4.0」を提唱し、「戦略的イニシアチブIndustrie 4.0実装に向けた提言」の執筆者でもある、ドイツ工学アカデミー評議会議長のヘニング・カガーマン博士に本田賞1000万円が授与されることが決定しました。
1980年に創設された本田賞は、科学技術分野における日本初の国際賞であり、人間環境と自然環境を調和させるエコテクノロジーを実現させ、結果として「人間性あふれる文明の創造」に寄与した功績に対し、毎年1件の表彰が行われています。2011年〜2012年にかけて、ドイツではインターネットと実世界を結び付けた議論が盛んに行われ、カガーマン博士が率いるドイツ工学アカデミーがその議論をリードし、2013年にはヴォルフガング・ヴァルスター博士(ドイツ人工知能研究センター創設者)とヴォルフ・ディーター・ルーカス博士(ドイツ連邦教育研究省国務長官)とともにサイバーフィジカルシステムとIndustrie 4.0の概念を確立・提唱しました。
また、カガーマン博士は「戦略的イニシアチブIndustrie 4.0実装に向けた提言」の執筆者であり、製造業、流通業、物流業、ヘルスケア、社会基盤、農業などあらゆる産業においてデジタルの力を活用した産業最適化の必要性を提唱しました。ドイツ政府が進める「ドイツアクションプランハイテク戦略2020」の将来プロジェクトにIndustrie 4.0が設立されてからは、その代表アドバイザーとしてドイツと世界各国の企業連携を支援し、デジタルトランスフォーメーション(DX)についての国際的な議論を深めることに尽力しました。